結論:賭けることは前から違法。2025年に加わったのは「紹介・勧誘」の禁止
オンラインカジノについて、次の2つは別々の法律で決まっています。
| 行為 | 根拠となる法律 | いつから |
|---|---|---|
| 日本国内からオンラインカジノで賭ける | 刑法 第185条(賭博罪)・第186条(常習賭博罪など) | 現行刑法は1907年(明治40年)に公布、1908年10月1日に施行。オンラインカジノを認める法律はない |
| オンラインカジノのサイトを紹介する・勧誘する | ギャンブル等依存症対策基本法 第9条の2 | 2025年9月25日から |
つまり、「2025年からオンラインカジノが違法になった」のではありません。賭ける行為は以前から違法で、2025年の改正では、それに加えてサイトの紹介や勧誘が禁止されました。
刑法の賭博罪:以前から違法な理由
刑法は明治40年(1907年)に制定された法律です。第185条で賭博を、第186条で常習賭博や賭博場の開張を罰しています。例外として合法なのは、競馬や宝くじなど、特別な法律にもとづいて行われるものだけです。オンラインカジノを認める法律は、これまで一度もできていません。
警察庁は、次のように説明しています。
警察庁 海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪です。
「海外のサーバーだからグレー」「法律が追いついていない」という説明を見かけることがありますが、賭ける行為は日本国内で行われているため、刑法がそのまま適用されます。くわしくは「オンラインカジノは違法?」で解説しています。
2025年の法改正で新しく禁止されたこと
2025年6月に「ギャンブル等依存症対策基本法の一部を改正する法律」(令和7年法律第76号)が成立し、6月25日に公布、9月25日に施行されました。新しく加わった第9条の2は、インターネットを通じて次の2つの行為をすることを禁止しています。
- 国内にいる不特定の人に対し、違法なオンラインギャンブルのサイトやアプリを示すこと
- インターネットを使って、国内にいる不特定の人に対し、違法なオンラインギャンブルに誘導する情報を発信すること
警察庁は、「おすすめオンラインカジノ10選」のようにリンクを並べたサイトや、SNSでの紹介の投稿がこれにあたると説明しています。総務省は、プロバイダなどが参考にする「違法情報ガイドライン」を改定し、こうした情報が違法な情報として削除の対象になることを明確にしました。
改正では、国や地方公共団体が、違法なオンラインギャンブルが禁止されていることを広く知らせることも定められています。
変わったこと・変わらないこと
| 項目 | 2025年9月の改正の前 | 改正の後 |
|---|---|---|
| 日本国内からオンラインカジノで賭ける | 刑法の賭博罪 | 変わらず刑法の賭博罪 |
| サイトを紹介する・勧誘する | 運営に加担したとして常習賭博幇助罪などで検挙された例あり | それに加えて、ギャンブル等依存症対策基本法で紹介・勧誘そのものを禁止 |
| 紹介・勧誘の投稿 | ― | 違法な情報として削除の対象に |
| 改正された法律の罰則 | ― | 基本法そのものには罰則の規定はない(賭けた人、加担した人は刑法で処罰) |
| 刑法の常習賭博罪の刑 | 3年以下の懲役 | 3年以下の拘禁刑(2025年6月1日から、懲役と禁錮が拘禁刑に一本化) |
年表:オンラインカジノをめぐる主な出来事
- 1907年(明治40年)刑法が制定される。第185条で賭博、第186条で常習賭博などを罰する
- 2016年3月京都府警が、海外のオンラインカジノで賭けた男性3人を逮捕。自宅などから賭ける「無店舗型」の個人客の逮捕は全国初と報じられた
- 2018年10月ギャンブル等依存症対策基本法が施行される
- 2024年9月埼玉県警が、動画配信サイトなどでオンラインカジノの利用を勧誘していたアフィリエイターを、常習賭博幇助の疑いで逮捕(全国初と報じられた)
- 2024年オンライン上で行われる賭博事犯の検挙は279人。うち自宅などから賭ける無店舗型が227人(前年は32人)
- 2025年3月13日警察庁が「オンラインカジノの実態把握のための調査研究」を公表
- 2025年3月21日ギャンブル等依存症対策推進基本計画の変更を閣議決定。違法オンラインカジノ対策などを盛り込む
- 2025年6月1日刑法の「懲役」と「禁錮」が「拘禁刑」に一本化される
- 2025年6月25日改正ギャンブル等依存症対策基本法(令和7年法律第76号)が公布される
- 2025年9月25日改正法が施行。違法オンラインギャンブルのサイトの紹介や勧誘が禁止される
- 2025年オンライン上で行われる賭博事犯の検挙は317人。うち無店舗型が221人(賭客196人)
検挙の数や事例は「オンラインカジノで逮捕される?」でくわしく紹介しています。
法改正のあとも、サイトにアクセスできるのはなぜ?
2025年の改正で禁止されたのは、サイトを紹介したり、利用を誘ったりする行為です。海外のサイトそのものへの接続を止める仕組みではありません。総務省の検討会に提出された調査(2025年12月)では、改正のあとも多くのオンラインカジノのサイトに日本からアクセスできる状態だったと報告されています。
アクセスできることと、利用してよいことは別です。日本国内から賭ければ、改正の前も後も賭博罪にあたります。
すでに利用してしまった場合
まず、それ以上の入金や賭けをやめることが大切です。負けを取り戻そうとして続けるほど、金銭面でも法的にも状況は悪くなります。
- 法律の相談:法テラス・サポートダイヤル 0570-078374
- 出金トラブル・詐欺:消費者ホットライン188、警察相談専用電話#9110
- やめられない、借金が増えた:各地の精神保健福祉センター(本人も家族も無料)。相談先は「ギャンブル依存症の相談先ガイド」