設定とは:店が選ぶ「出玉の段階」

スロット(パチスロ)の「設定」は、台の出玉の性能を段階的に変える仕組みです。設定によって、当たりや小役の確率などが変わり、同じ機種でも出玉の傾向が大きく変わります。

規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)では、設定は最大6段階まで認められています。一般に、数字が大きい設定ほど遊技者に有利とされますが、その差は機種によって異なります。

設定を変えられるのは店だけ

規則は、設定を変える装置について、次のように定めています。

  • 遊技者が操作できないものであること
  • 遊技の結果や偶然によって変わらないものであること

つまり、設定は店の担当者だけが変えられ、遊技者は変えることも、外から確かめることもできません。どの台がどの設定か、いつ変えたかは、店にしかわかりません。

設定と出玉の規則の関係

規則は、設定ごとに、試験で一定のゲーム数を回したときの出玉が、決められた上限と下限の範囲に収まることを求めています。たとえば17,500回の試験では、払い出したメダルが投入したメダルの5分の3を超え、1.15倍に満たないことが条件です。どの設定も、この範囲の中で作られています。

設定ごとの「機械割」(使ったメダルに対して払い出されるメダルの割合)の数字は、規則で決められたものではありません。メーカーの公式サイトでは公表されていないことが多く、出回っている数字の多くは店向けの資料や情報誌などによるものです。機械割と規則の範囲は「機械割とは」でくわしく解説しています。

パチンコにも「設定」がある

設定はパチスロだけの仕組みではありません。2018年2月に施行された規則の改正で、パチンコ機にも、大当たりの確率の組み合わせを「設定」として6種類まで認めることになりました。警察庁の通達は、パチスロ(回胴式遊技機)と同じように設定を認めると説明しています。

パチンコの設定も、変えられるのは店だけで、遊技者は操作できません。設定を変える装置が、遊技の結果や偶然によって動く作りになっていれば、規則に反すると通達は説明しています。

設定・機械割・天井・有利区間の違い

スロットの話でよく出てくる言葉を、誰が決めているのか、法律や規則にあるのかで整理すると、次のようになります。

言葉中身決めているもの法律・規則での扱い
設定出玉の性能の段階(最大6段階)店(遊技者は操作できない)規則で認められた仕組み
機械割使ったメダルに対して払い出されるメダルの割合機種と設定の設計数字そのものは規則にない。試験の上限と下限のみ
天井当たりのない状態が続いたときの救済機種ごとの設計当サイトが確認した規則・通達には出てこない
有利区間出玉が増えやすい状態が続く区間ゲーム数などの上限は業界の内部ルール法律・規則には出てこない

このうち遊技者が自分で確かめられるものは、ほとんどありません。「この台は設定が高い」「もうすぐ天井」といった情報は、確率の上では当てにならない場合が多いことを覚えておきましょう。

「設定判別」はなぜ当てにならないのか

小役の出現率など、設定によって確率が違う部分を数えて、台の設定を推測することを「設定判別」と呼びます。しかし、確率の計算をすると、これがとても難しいことがわかります。

当サイトで、仮の2つの設定を見分ける場合を、二項分布で正確に計算しました。小役が出た回数が、2つの確率のちょうど中間より多いか少ないかで判断した場合に、正しく見分けられる割合です。

回したゲーム数確率の差が大きい場合(1/8.0と1/7.0)確率の差が小さい場合(1/7.5と1/7.3)
500約72%約55%
1,000約80%約57%
2,000約88%約59%
3,000約92%約62%
5,000約97%約65%
8,000約99%約68%

当てずっぽうでも50%は当たるので、確率の差が小さいと、8,000ゲーム回しても当てずっぽうより2割ほどましな程度です。実際の台では設定は最大6段階あり、2つのうちどちらかを当てるより選択肢が多いうえ、ほかの条件も重なるため、見分けるのはもっと難しくなります。

この計算は、確率がわかっている仮の台で、ほかの条件をすべて無視したものです。実際の機種の確率を示すものではありません。

「高設定なら勝てる」とは限らない

高い設定の台でも、短い時間では結果が大きくぶれ、負けることはよくあります。出玉の性能は設定ごとに規則の範囲で作られています。そして店全体では、遊技者が使ったお金が払い出しを上回っていることに変わりはありません。

天井の仕組みと落とし穴は「スロットの天井とは」、スロット全体の仕組みは「スロットの仕組み」で解説しています。

のめり込みに注意

「この台は高設定かもしれない」という思い込みは、やめどきを見失わせることがあります。遊ぶ金額と時間をあらかじめ決め、負けを取り戻そうとして続けないことが大切です。ギャンブル等依存症対策基本法は、パチンコ・パチスロも対象に含めています。やめられないと感じたら、「ギャンブル依存症の相談先ガイド」の窓口に無料で相談できます。