天井とは:当たりのない状態が続いたときの「救済」
スロット(パチスロ)の「天井」とは、当たりのない状態が一定のゲーム数続くと、当たりや出玉が増えやすい有利な状態が確定する仕組みのことです。何ゲームで天井になるか、天井で何が起きるかは、機種ごとの設計で決まります。天井のない機種もあります。
天井は、法律や国家公安委員会規則で決められたものではありません。当サイトが確認した警察庁の規則の解釈基準や通達(2017年〜2024年)には、「天井」という仕組みは出てきません。スロットの出玉の性能は、規則で決められた上限と下限の範囲に収まる必要があり、天井はその範囲の中でメーカーが組み込んでいる仕組みです。
天井まで届く人は、実はわずか
天井があると、「天井まで打てば必ず当たる」と考えがちです。ところが、計算してみると、天井まで届く人は思ったより少ないことがわかります。
仮に、当たりの確率が1/300、天井が999ゲームの台を考えます。毎ゲームの抽選が独立していれば、999ゲーム目まで一度も当たらない確率は、
計算 (299/300)の998乗 ≒ 0.036 = 約3.6%
つまり、天井まで当たらずに進む人は約3.6%で、残りの約96%は天井より前に当たります。また、当たるまでの平均のゲーム数は、天井がなければ300ゲームですが、天井があっても約289ゲームで、ほとんど変わりません。下の計算ツールで、確率と天井を変えて確かめてみてください。
この計算は、毎ゲームの当たりの確率が一定で、前のゲームと関係がないと仮定した簡単なものです。実際の機種では、当たりの種類や確率が状態によって変わるため、数字はそのまま当てはまりません。
「長くハマった台はもうすぐ当たる」は誤解
500ゲーム当たっていない台を見ると、「そろそろ当たりそう」と感じるかもしれません。しかし、毎ゲームの抽選は前のゲームと関係がありません。500ゲーム当たっていなくても、次のゲームで当たる確率は同じです。
変わるのは、天井までの残りのゲーム数だけです。上の例(1/300、天井999)なら、500ゲーム当たっていない台でも、天井まではまだ499ゲームあり、その間に当たる人も、さらに外れ続ける人もいます。
「天井狙い」の考え方の落とし穴
天井に近いゲーム数の台を選んで打つ「天井狙い」という考え方があります。しかし、次の点に注意が必要です。
- 天井で当たっても、取り返せるとは限らない:天井で得られる出玉と、天井までに使うメダルの差は、機種や状況で大きく変わります。
- 台の性能は規則の範囲で作られている:出玉の性能は、天井も含めて、国家公安委員会規則で決められた上限と下限の範囲に収まるように作られています。
- 設定は店が決める:どの台がどの設定かは、外から確かめられません(「スロットの設定とは」)。
- 長く遊ぶほど店側が有利:店全体では、遊技者が使ったお金が払い出しを上回っています(「機械割とは」)。
天井と有利区間の違い
| 比べる点 | 天井 | 有利区間 |
|---|---|---|
| 何のための仕組みか | 当たりのない状態が続いたときの救済 | 出玉が増えやすい状態が続く区間 |
| 何で決まるか | 機種ごとの設計 | ゲーム数や出玉の上限は、業界団体の内部ルール |
| 法律での扱い | 法律・規則には出てこない | 法律・規則には出てこない |
メダルを電子的に管理する新しいパチスロ機(スマスロ)では、有利区間のゲーム数の上限がなくなった一方、その日の獲得枚数が最も少なくなった時点から19,000枚増えると、当日の遊技が止まる「コンプリート機能」が業界の取り決めで設けられています。くわしくは「スマスロとは?」をご覧ください。
のめり込みに注意
「天井まであと少し」という感覚は、やめどきを見失わせることがあります。遊ぶ金額と時間をあらかじめ決め、負けを取り戻そうとして続けないことが大切です。ギャンブル等依存症対策基本法は、パチンコ・パチスロも対象に含めています。やめられないと感じたら、「ギャンブル依存症の相談先ガイド」の窓口に無料で相談できます。スロットの基本的な仕組みは「スロットの仕組み」で解説しています。